2009年8月20日木曜日

蝉について考える

蝉について考える。

蝉の鳴き始める時季というのがある。
だいたい梅雨が明けて、夏の暑さが本格的になる7月半ばごろからだ。

梅雨が明けたな。暑さも本格的になってきて寝苦しいな、と思うような夜
蝉は一晩で土中から這い出でてさなぎとなり、成虫となる。
やっと大人となった蝉は七年間の土中生活に別れを告げ、やっとこさ
灼熱の太陽の下、目一杯の生を謳歌するぞと言わんばかりに、鳴く。

でもしかし。まだ出始めの時季は蝉の数も少ない。
そうすると「あれ?まだ早かったのかな。まだ誰も鳴いてない…。」と思うのか
翌日から鳴きを控えめにする印象がある。

しかしながら。恥ずかしがっている場合ではない。
なんてたって蝉の地上でのタイムリミットはたったの七日間。
一日の時間も無駄に出来ないのだ。

「しまった。」蝉一号は思う。「出てくるのが早すぎた…」
恥ずかしがったり悔やむ蝉もいるのだろう。ふてくされるのもいるかもしれない。
でも蝉らはその自分自身との問題を物凄く短い間で決着をつけてしまわないとならない。

シビアな人生だなぁ。

そんなことを役割を終えた蝉を眼下に思う。な~む~。

0 件のコメント: