僕は、東京の生まれ育った地で、家業を継いでいる。
おかげさまで、我が家はこの地で75年ほど商っている。
地域の商店会に加盟し、町会にも所属している。
僕が家業に入ったのが約10年前。
そして、そのころに再発足した商店会の青年部に自動入会。
青年部はちびっ子広場と言うイベントを夏に行っていた。
なにがどうなってそうなったか、僕は自然とイベントを手伝い、
イベントを通じて街の人たちと仲良くなり、
皆が僕のかけがえのない人になっていった。
地域の学校に通っていなかったせいで、地元に友達の少なかった僕は
ここで多くの、同じように親と働き、自営業を営む同世代と親しくなった。
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ちびっ子広場のことを考えたとき、それは最初、ただのイベントだった。
それが、毎年あれをやってみよう、これをやってみようと積み重ねた結果、
1500人くらいが来場し、色々なブースが立ち並ぶお祭りになった。
なぜちびっ子広場をやるのか?
僕には原体験として、街の大人たちが子どものためにやっていた
運動会やドジョウつかみが印象に残っている。
そう言った体験をいまの子どもにもしてあげたいなと思っている。
街の課題の話もよくする。
街には僕らのような旧住民と、
どんどん建つマンションに新しく越してくる新住民とがいる。
そこの繋がりは、なかなか生まれないままだ。
もちろん、小学校や保育園に通う子どもを通じて、親同士が仲良くなることはあり、
ちびっ子広場もそこに目をつけている。
子どもや子育てを通じて、新旧住民を繋げたり、商店会を知ってもらったり。
それがちびっ子広場のとても大切なポイントだと思っている。
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僕が商っているのは、この生まれ育ったと土地だけど、
僕がいま生活し、子育てをしているのは隣町だったりする。
隣町にもともと知り合いがいるわけではないんだけど、
もともと自分の街で人と関係を築くように、できているような気はする。
挨拶をすれば関係は生まれる。
挨拶⇒ちょっとした会話⇒世間話、みたいな。
だから挨拶って大事だと思うし、ちょっとした立ち話ができる関係って
ちょっと面倒臭そうだけど、それがなにかリラックスにつながったりもする。
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僕には、地域をこうしたいとか、そう言った野望がある訳じゃないけど、
人と人とがもっとつながると、この町はもっと面白くなると思っている。
また、そう言った人同士の繋がりが増えると、色々な問題の解決にもつながる
ような気がしている。
そんな感じ。