近所の公園にて。数日前から大々的な手直しをしている。
手直し作業員達の立てた看板があったので、通りすがりにチラッと見る。
『古い公園をなおしています』
ここは「古い公園」だったのか?とまず思う。
古いと言えば古いだろう。だって僕の小さい頃より
もっと昔から存在した公園だ。
でも「古い公園」って語感にまず抵抗を感じる。
次に「なおしています」
僕の愛着のある「古い公園」は
工事のおじさん達の手によって「なお」されようとしている。
それは僕の思い出の染み付いた滑り台やしいの木や鉄棒や
そう言ったものをどうにかすると言うことだろうか?
そう思い、無性に寂しくなった所でちょうど公園を出た。
出口の所に僕の小さい頃から立ててあった
「飛び出し注意!」の看板がなくなっていて
「あぁ。きっとそう言うことなんだ。」と
むやみやたらと寂しさが増した。
昼頃、簡易書留で出す手紙があったので郵便局へ行った。
昼頃の郵便局は、普段、結構込み合っているが
郵便物の方は今日はすんなりと行けた。
「これ、簡易書留でお願いします」
「はい。少々お待ち下さい…××円になります。」
お金を払うと、華奢で若い女性の郵便局員は
簡易書留の書類をテキパキと記入する。
そうして最後に年月日を押す丸い判子をポン!ポーン!っと
気持ち良い音を立てて、押した。
彼女があの判子を
あのように気持ち良い音を立てて押せるようになるまでには
実は紆余曲折の物語があって、とても当たり前のようにしているけれど
彼女なりの苦労だとか挫折だとか発見だとか
そう言った人生の片鱗のような物語があったのでは?と
突然思い付く。
判子も押せない新人郵便局員。
目の前で苛立つお客さんに怒鳴られたり。
横目で見ても助けてくれない先輩達。
眼鏡を掛けた定年間近のベテラン郵便局員に教わる極意。
なんだか今日は色々と思いを巡らせたり、想像したりしたが
ポイントはその想像をその場で口にしないことだと思う。
でも、ここで書いてしまったら、同じようなことなんだけれども。
2011年12月14日水曜日
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