4月29日夕刻。僕の祖父が逝った。
祖父は実家の店の二代目。89歳だった。
生まれは本所で浅草→湯島と育った下町っ子。
じいさんの喋る江戸弁は流暢で気持ちが良い。
ユーモアのセンスがあってよく人を笑わせていた。
僕の言った冗談で祖父が笑うと、ちょっと嬉しかった。
美味しいものが大好きだった。
江戸っ子で味の濃いものや脂っこいものを好んだ。
とんかつはロース。鰻や天婦羅も大好きだったな。
性格はせっかちで声が大きく張りがある。
きっちりした人で、人と人との付き合いを大切にした。
まぁハッキリした性格だったので人との衝突もあり
きっと好きな人と苦手な人は別れたとは思う。
死因は肺癌。煙草のせいで肺を患っていた。
一年前に発覚。ただ何度も余命宣告をされながらも
驚異的にそれを覆し続けていた。
89歳になっても働く意欲のある人で、仕事が大事だった。
抗がん剤治療の為によく入院したのだが
退院したその日に店に来るような人だった。
祖父が店をしていた間には
関東大震災があり、第二次世界大戦があった。
その二つの、とてもとても大きな山を乗り切って
実家の店を切り盛りしていたのは本当に凄い。
おじいさんがいなくなったことは、なんだか信じられない。
おじいさんの写真を見ると、この人が過去の人になったと
そう思うのだが、なんだか不思議なことだ。
あんなに存在感のある人が亡くなった。
なんだかポッカリ穴の開いたような。
でも、いつか来ることだったと、そう言う風には考えられるが。
2011年12月14日水曜日
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